オリンパス C-1400L と、富士フィルム FinePix700 とを比較しての雑感
● 画質について
FinePixは輪郭(特に赤の細い線)にフジ特有の縦ノイズ?が、まだ出ます。圧倒的なクリアさ、解像感という点ではC-1400L がまだまだ孤高のポジションに位置すると思います。
とはいうものの、FinePix700も、150万画素の画素数でVGAとは別格の写りをきちんと見せてくれます。この解像感なら、まず不満は感じません。
それに色温度を固定できる(選択できる)ことや、暗さに強い、ラチチュード?が広いことなどとこととあいまって、雰囲気のある写真を撮ることも上手です。
この裏返しが C-1400L の弱点で、非常に強力かつ的確なオートカラーバランスを搭載するのですが、やはり色温度を固定したいと思うシーンに出会います。
● 電池の持ちについて
私は C-1400L 、FinePix 両方使い出したわけですが、個人的な印象では
「どちらも実用上、問題ありません」
ただし、C-1400L はアルカリ乾電池は使っては駄目、ニッケル水素が必須です。一組余分に持っておけば、一日撮り歩いて困りません。
(8MB スマートフラッシュ 5枚分くらいはこの二組の電池で余裕です)
FinePix はまだ使い出したばかりで断言はできないのですが、撮影時に液晶を使わなければ一日くらい持ちそうです。
少なくとも、サイバーショットで鍛練された気の使い方と比べれば、はるかに余裕があります。
● 携帯性・速写性・その他
C-1400L の良さは、やっぱり一眼レフであること。正確なフレーミング、大面積CCDによる浅い被写界深度を生かした作画が、楽しめます。
また一眼レフの広いファインダー視野は、撮ろうとする対象の隅々まで視線を行き渡らせる没入感において、大きなアドバンテージがあります。
もちろん、きちんとしたつくりの3倍ズームによる画角の変化も大きな強み。
また、C-1400Lは、むき出しで手にして歩いてスイッチオンで撮影可能状態まで持っていける時間が短く、この機動性が10秒間という記録時間の長さを補うに充分なメリットであると再確認しました。
かなりチープなプラスチック外装も、却って少々傷をつけてもかまわないというおおらかな気持ちにつながりますし ~_~; レンズ保護用のフィルターさえつけておけば、安心して無造作に扱えます。
FinePix700は、いうまでもなく常時携帯できる超小型のメリットと、またその場で充分な画質を確保できる強みを生かしたいと思っています。
画質については、正直言って C-1400Lと結構互角に張り合えることに驚きました。
(まだホールディングに慣れておらず手ぶれが出やすいのですが・・)
あとはほとんど個人的な好みの範囲ぐらいまで近づいているのではないでしょうか。
ただ、撮影可能までの時間が長いのはスナップにつらいところがあります。とはいうものの、撮りたい!っと思った時に手元にカメラがなければどうしようもないのですから、その意味でこのサイズでこの画質、私にとって最も長い時間を一緒に過ごすカメラになりそうです。
● 楽しみ方
PM2000Cで印刷し六切りサイズの額に入れて、楽しんでおります。
部屋の一角をギャラリーめいたものにしているのですが(といっても、
妻と娘ふたりの写真ですが ~_~; ) 季節ごとに入れ替えたり楽しいものですね。
もちろん、このホームページも楽しみのひとつです。
● FinePix700の残念な点
まず、軽量・小型のサイズと練られた操作性とあいまって、完成度・実用度はとても高いと思います。その上で、ぜひ改良して欲しい点をあげると・・・。
・ 現時点で一番の残念な点は、一度電源をオフにすると、かならずフラッシュが自動モードに戻ってしまい、常時フラッシュオフにする手段がないことです。
これは、街角でのスナップカメラに使いたい私のような用途にはホントに不便です。実現はたやすいことなので、ぜひ考慮していただきたいと思います。
( canon の IXY なんかは、私はフラッシュがポップアップしないよう固定してしましました ~_~; )
・ レンズカバーがないこと。レンズ枠と本体との隙間の具合なんかを見ると、パワースイッチと連動していたレンズカバーが設計段階ではあったのではと邪推してしまいます ~_~;
● デジカメって・・。
私はあくまで趣味としての個人ユーザーなので、きちんとした客観的評価はできません。また、どこまで求めれば満足できるかは、本当に人それぞれによって異なるのだなと感じることが多いです。
その中で、あえて申し上げれば、この2機種ともに写真として楽しむための基礎体力は充分備わっていると思います。
(これも、人それぞれ撮る対象や思い入れも異なって、一概にいえなず難しいのですが・・・ まずはサンプル画像などを通じて「これは自分の用途には充分だ」「こんなの使えない!」と、自己責任で判断されるしかないでしょう)
その上でどちらを選ぶかとなると、銀塩カメラを選ぶ際に一眼レフにするのか、コンパクトカメラを選ぶのかという選択がそのまま今回の判断に通じるのではと思います。
私みたいな病気の人を除いて ~_^; 両方揃えるのは、現時点では理性的には躊躇される価格だと思います。画質、携帯性、速写性、デザイン、質感、バッテリー、記録媒体、操作性、付加機能、堅牢性、次機種登場のタイミング、価格、など自分の判断を決める観点は実にたくさんです。
これらを敢えてバッサリ統合し選択するとなると、自分のそのデジカメと過ごす時間のスタイルを予測し判断するしかないのではないでしょうか。
つまり、写真を撮ることを目的としてカメラを持ち歩くのか、いつも手元に持ち歩いて機会があるときをとらまえて写真を撮るのか、の選択です。
前者なら C-1400L、後者なら FinePix700 だと、私は思います。
いずれも、銀塩と較べまだ発展途上の製品なのは否めません。しかし、銀塩はカラーバランスを撮影時に選べません。絞りは2段階ですが、そのかわり完全な円形絞りです。一眼レフのズームならば、焦点距離で被写界深度もコントロールできます。露出補正の結果が、闇雲に枚数を撮らなくてもすぐに液晶で確認できます。自宅に帰り、すぐに大型モニターの自発光(反射でない)の高い彩度で鑑賞できます。写真の管理の容易さ、印刷などの二次利用、デジタルデータによる劣化の皆無など、デジカメならではの特質をどう生かせるかでしょう。
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